浮遊する無名作家の浅慮

札幌駅地下の喫茶店『横井珈琲』で、ふと一息。

札幌駅地下の喫茶店『横井珈琲』で、ふと一息。


ところでここ最近は、仕事で札幌まで出張する機会が増えております。

いやー。しかし、冬の札幌というものは寒いですね。

東京でも十分に寒いものと思っておりましたが、私の考えは甘かったなと。肌に突き抜ける寒さ。と言うよりも、むしろこれは痛みではないか。

東京の寒さが仮に四天王だとするならば、「フフフ……奴は四天王の中でも最弱……!」などと言われる位のレベルだったのではないかと。

末端冷え性の私としてはですね。東京にいるだけでも手足の感覚がまるで無くなってしまうと言うのに、既にまともに動きやがりませんよ。フフフ。といったところで。

某氷の女王が『少しも寒くないわ』と歌っていた事もありましたが、やはり人間、冷えには勝てないものでございます。もしも氷の宮殿が本当にあったとするならば、そこは観光程度で留めておきたいものです。

「わー綺麗! じゃあ帰ろうかー」と、こうではないか。

そんな中、今回立ち寄らせて頂きましたのは、札幌駅の地下にございます、『横井珈琲』でございます。





 開放感溢れる店内。

今回、とある人をお待ちしている立場の私としてはですね。これは、見晴らしの良い場所がよいのではないかと思いまして。

やはりですね。狙撃は見晴らしの良い場所に限りますよね。荒野に降り立つ二人のガンマン。見つめ合う二人。そこに生まれる友情。組まれる肩。夕日をバックに。

……まあ別に、人を待つという事に関しては何の関係もないのですが。

この『横井珈琲』パセオ店はですね、店内に仕切りの壁が一切なく、とてもオープンなつくりになっております。

通路と一体化している様は、どこかフードコートのようでもあり。

喫茶店って、あの重たい扉に少しばかり抵抗感があって(私はあれもまた好きなのですが)、なんだか入り辛くなってしまう事、ありますよね。

その点、この喫茶店はですね、そういった事がまったくないと。

なにしろ、扉どころか壁すらないのです。むしろ通行人にしてみれば、こちらが風景と一体化しているのではないか。

見れば、この辺りは他の店舗も壁のないつくりになっており。

中が丸見え。少しばかりそれはセクシーではありますが。あれですね。やはり地下ですから、広さが意識されているのではないかと感じられます。狙撃的な意味で。

むしろ、隔離された空間よりも逆に落ち着くという事もあるのではと。私はすっかり、気に入ってしまいましたよ。



 あっさりとしていて、飲みやすいコーヒーを。

おっと。今のところ狙撃のお話しかしておりませんので、そろそろ肝心のコーヒー的な話題に移りましょう。

このままでは、どこぞのウソップ海賊団が解散しそうですからね。

横井珈琲『本日のコーヒー』
ともあれですね。マグカップが可愛いのではないか。

飲み口あっさりとしたホットコーヒー。渋みや苦み、酸味が強いお店と比べるとかなりあっさりしており、飲みやすいのが良いですね。

特に、『本日のコーヒー』なるものを注文させて頂きましたので、その日によって味が変わるというのがまた――……

……ん?

味が変わるということは、このコーヒーについてレビューしても、あまり意味がないのでは……?

…………。

……まあいいでしょう。(よくない)

でもまあ、コーヒーを淹れる時の濃さというものは、お店によってかなり違いがありますからね。

きっと、飲みやすいコーヒーという意味では、いつの本日のコーヒーを飲んでも変わりはないのでは、と期待しております。

いつの本日のコーヒー。……もう少し、矛盾のない表現はないものでしょうか。

あ、いつ『本日のコーヒー』を頼んでも、という意味で使用しております。

最近私ですね、カフェインが人よりも効きすぎる体質なのだという事が分かってきておりまして。濃いコーヒーが苦手になってしまいましたので、これはありがたい事ですね。


 寒い冬に、ほっと一息つける空間。

本当はケーキなどにも手を出したかった所なのですが、大変残念なことに朝食を食べた後という事があり、それは控えさせて頂きました。

次回は必ず。

ともあれ、なんだか落ち着ける、よい空間ですね。喫茶店はやはり、こうでなければ。

日中でもマイナスを超える、寒い冬に。地下へと潜ったその先で『横井珈琲』を見かけたならば、ふと立ち寄ってみるというのもまた、良いかもしれませんね。

またひとつ、お気に入りスポットを見つけてしまいました。

……ところでこの喫茶店、頭の上に『チーズトーストセット』の看板があってですね。平日10時〜15時の平日限定で、価格は500円という事らしいのですが。

何これずるい。今日土曜日だから食べられないじゃないですか。

これはあれですね。この辺りはホテルが多いものですから、平日出張の素泊まりサラリーマン向けに提供されているのではないでしょうか。まさに私のためのメニューであると言わざるを得ない。

次回の出張では、ケーキとチーズトーストセットですね。覚えておきましょう。





などと書いていたら、待ち人からの連絡が来ましたので、そろそろここを出なければなりませんか。

……しかし、このコーヒーは本当に飲みやすいですね。気楽でいいなあ。

コーヒーの値段も決して高くはありませんので、気兼ねなく入ることができますよ。近くを通りがかった時は、ぜひ。

最近、日頃の膨大なタスクに押し潰されそうでしたが。これでもう少しだけ、頑張る事ができそうですね。

素敵な空間を、どうもありがとうございます。

しかし、今回はとんぼ返りの出張なものですから、スーツケースではなくリュックで来てみたのですが。どうも、あれですね。手でゴロゴロ転がす必要がなく身軽な分、これは肩がこってよくない。

やはり、何を選んでも一長一短ということでしょうか。

……ん?

ということはつまり、背負って転がすスーツケースがあれば最強……?

…………邪魔か。

お後がよろしいようで。



スポンサーリンク
スポンサーリンク

0 件のコメント :

コメントを投稿