なんだか久々に小説関係の記事を書くような気がしますが……。
さて、今回のお題はこちらでございます。
『プロットは『感情』からつくるとうまくいく』
小説や物語のプロットを書いていて、「おや……? なんだか筆が進む時と進まない時がある」と感じた事はありませんでしょうか。
もしくは、「言いたいことは分かるんだけど、どうにも面白くなって来ない」という事も、あるかもしれません。
今回は、そんな悩みに対する処方箋でございます……!
私自身もまだ、発見したばかりなのですけれどもね。
いやー、以前から意識はしていたのですが、『感情を先に作った方がいい』というのは、今回初めて気が付いたお題でして。
これまでの知識と照らし合わせながら、また小説を書くための技術として昇華され。今もなお、ゴリゴリと作るために応用されていっておりますよ。
さて、それでは『何故、感情からつくるとうまく行くのか?』というお話をば、少しばかりさせて頂きたいなと。これ幸いであると。
既に記事を書くのが面倒になってきて、もうこれで終わりにしたい所ではありますが。もう少しばかりお付き合い頂ければなと。
多くの人は、物語に『感情の変化』を求めている。
これですね。最近は廃れてしまっているのか、この手の知識は日本の書籍では中々、読んだことがない気がするのですが……私が無知なだけでしょうか。まあ、初めて触れる方もいらっしゃると思いますので、一応補足させて頂きますね。
割と昔から、『どんでん返し』や『山場』などと言われますね。
舞台上の登場人物が大きく心を動かされる事に対して共感することで、「ああ、これ面白いな」となるのだと。どうやら、そういう事のようなのですね。
勿論、推理モノや叙述トリックなど、これに当てはまらない場合も多くございますので、これもまたひとつの知識に過ぎないという事はありますが。
つまり登場人物……特に主人公の感情の移り変わりが激しく、リズミカルであるほど『テンポが良い』と表され、こと小説の場合は文章に勢いが出始めます。
連続した感情の変化を描けるようになると、途端に登場人物は勝手に次の行動を決定し始めます。『こう感じたからこう動く』にサイクルが出来始めるというわけなのです。
かくして、『良く動く登場人物』なるものが誕生するのですよと。
少なくとも一つの側面としましては、『感情の変化』にはこういった効果があります。ひとまずは、そんな事前知識を踏まえまして。
例えば壮大なファンタジーを踏まえた物語ですと、よく話の前に舞台説明的な描写が含まれる事がございますが。ええ。「xxxx年、魔王が現れ、戦争が始まった」のようなアレでございます。
これが往々にして「面白くない」と言われる事が多いのはですね、こういった登場人物の変化がシーンの中に一切登場しないからなのです。
「いつ話が始まるんだろうなあ」と。そう考えてしまう、といったところで。
シーンの中に『感情の変化』が含まれる事が前提だとするならば。
さて。今回の記事は、この現象を活用した応用という事なのですが。こうやって物語を考えて行くとですね。やがて、物語上の全てのシーンに『感情の変化』が含まれている方が退屈しないと、そういった結論に辿り着きます。
最近、『君の名は。』を観ていて、これはなんと『劇的な感情の変化』が意識されたシーン構成なのだろうか! と感動してしまったのですが。
まあ実際に創作の過程でこのように意識されていたかどうかは作者様のみぞ知るとしても、今回この世界的大ヒット映画を観ている中で、ふと気付いた事がありまして。
「もしも人がシーンの中に『感情の変化』を求めているのだとすれば、いっそシーンの根底を『感情の変化』に注視して書いた方が、より『面白いもの』が誕生するのではないか?」
つまり、説明的な要素や前提はすべて抜きにして、まず「そのシーンでどのような『感情の変化』を見せるのか」という事を、先に考えること。
それから、「このシーンを達成させるためには、どのような前提条件が必要か? 何があればこうなるか?」を後に考えること。
筆が迷子にならないのですよ。
いかに自分が、物語作品に触れる時に『感情の変化』を重視していたのか、という事を改めて理解する結果となりました。
そんな事を演劇のメンバーに話していたら、ふとこんな事を言われまして。
「昔、まさに『シーンは感情から先に作る』って書いていた本があったよ」
ソースは現在、鋭意調査中でございます。古い本のようですが……。
いやー、またひとつ新しい発見でした。
この手の知識となると中々簡単な表現で書くことができず、恐縮ではございますが。明日の創作を行う皆様の役に立てれば幸甚でございます。
……しかし、あれですね。
こんな事を考えなくとも、面白い話を書く方は山ほどいらっしゃいまして。しかしですね、残念ながら私は、この『センス』というものには、ほとほと呆れるほど縁がないと。
仕方がないので本を読み、こうして言語化できる技術だけで戦っておりますよ。
いつの日か、花開けば嬉しいものですね。
お後がよろしいようで。
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