浮遊する無名作家の浅慮

今ギャグを読むなら、アニメ化する『あそびあそばせ』はどうか。【漫画レビュー】

あそびあそばせ 1 (ジェッツコミックス)
白泉社 (2016-02-29)
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知っていますか、この作品。私はですね、こちらを読ませて頂きまして、かなりの衝撃を受けましたよ。

今回はそんな、ヤングアニマルより涼川りん先生の『あそびあそばせ』について、お話できればなと。

この作品、なんだかゆるふわ系で日常系なのかな、という雰囲気があるじゃないですか。私は読むまで、そう考えていたのですけれどもね。

もうね、全然そんなことはございませんでした。私のようにパッケージで判断してしまうと、この作品は5ミリも理解できていない、ということになりかねませんので……

予め言っておきましょう。

この作品は、ハードギャグです。少なくとも、私の理解するところでは。

この作品はハードギャグです。

大切な事なので2回言いました。






もはや質が高いんだか、なんだかよくわからないギャグ。

可愛い絵柄に相反して、レベルが高すぎて全くついていけないギャグの連続。そんなアンバランスな部分を見ていると、妙な混乱がありますね。

個人的には、この作品は『カレーに納豆と梅干突っ込んでごった煮にしてミキサーかけてフライにしたような作品』ではないかと、いつも考えているのですが。

いや、むしろ『牛丼に紅しょうがと卵を加えてかき混ぜた後、味噌汁に突っ込んでねこまんまにしたような作品』でしょうか……?

※食べたことはありません。

……まあいいでしょう。

複雑な味がしますけれども、とにかく美味しいんですよ。それは間違いない。

という事が言いたかったんです。



※くれぐれも、食べたことはありません。

でも、とにかく絵柄が可愛いので、顔が崩れる時とのギャップがすごいと。

表情豊かとか、そういうレベルの話ではないんですよね。何と言いますか、もはや。

この点はですね、是非作品に触れて、その目で確かめて頂きたいなと。そのように感じるところで。

学園モノかと思いきや、もはや学園モノである必要性をどこにも感じない話もあるなど、非常に自由な作風で、飽きが来ることもありません。

……すべての話が新鮮なので、飽きるという概念が存在しないように思えます。でも、テイストは同じなんですよね。カレーに納豆と梅干(略)みたいな。

登場人物も、まあこれが可愛い顔して汚いしセコいし、もうなんと言いますか、一周通り越して人間味溢れる最高のキャラクターに仕上がっているなあと。

私としてはですね、そのように感じるのですが。



もはや学園日常マンガを通り越したなにか。

ということで、確かに学園日常マンガである事には変わりないと言えばそうなのですけれども、それだけでは語り切れない大きな要素が、この作品には詰まっているなあと思うのです。

少なくとも、ほのぼのとはしていない。インパクトの強さは超一級ですね。

さすが、『一番画力を無駄遣いしている作家No.1』だなんてwikipediaに載るだけのことはあるなと……。

でも、突き詰めていくと学生が遊んでいるだけなんですよね。

……うーむ。

よくこの題材で、ここまで味の強いものを出す事ができるものだなあと、私としては感動するばかりなのですが。

……いやー、私のような凡人には少しばかり、文章では表現し切れない要素がございます。

この破壊力(?)の強さを、是非作品で堪能して頂きたいと思うばかりです。

ところで、私は話数が進むごとに、作品の切れ味は増しているなと思っていたのですが、嫁様は「一巻が一番良かった」なんていう感想を持ったりもするもので。

やはりギャグテイストの濃い作品ほど、好き嫌いが分かれるものだなあと感じます。

表紙からは判断できない隠し玉の要素がありますので、一人でも多くの『まだ読んでいない、読んでみたら好きだった』と思える方に、この作品の魅力が届けば良いなと。

そのように願うところでございます。




私の個人的な意見としては、この作品のように……ある意味で一線を越えた作品というものは大好きでして。こんな作品がもっと読みたいなあと。そう思います。

何より、アクが強いのが良いですよね。忘れられない登場人物が沢山いる作品は、やっぱり長く続くなあとも思うものです。

そんな、肉も野菜も使わない濃厚こってりラーメンのようなインパクトの強い作品が、今度アニメになると言う訳ですから。

もはや、これは期待せざるを得ませんよ。

はやく動いて喋る主人公達が見たいものですね!

お後がよろしいようで。


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