浜口 倫太郎
講談社 (2017-04-14)
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……という訳でですね、少しタイミングが遅れてしまいましたが、こちらの作品のご紹介です。
22年目の告白。映画化されましたね。
やはりですね、仕事が忙しすぎると何もできなくなると言いますか。このように落ち着いてブログが書ける時間というのもですね、中々に無いような状況ではあったのですが。
8月31日ということで、一ヶ月に一度も更新が無いというのは、あまりに寂しすぎると。寂しすぎるのではないかと。そのように考え、こうしてペンを取るつもりでキーボードを叩いております。
さて、こちらの作品はですね。映画の方でまず、触れる機会がありまして。
あるうららかな晴れた日。会社の後輩と遊びに出掛けていた私は、ひょんな事から映画館へと足を運ぶ事になりました。
「最近映画観てないんですよねー」
そう言いながら、「でも○○と××は観ました」といったような返答をする彼。しっかり映画を観ていると思いますよ、私は。
そんな私はかれこれ何年も映画を観ていないのです。たまに遊びに出ている時くらい、こうして映画に触れるというのも良い機会ではないでしょうか。
「どれ観る?」
「じゃあ、これが気になっていたのでこれで」
こうして、22年目の告白を観ることになったのでした。
サスペンスにおける、ストーリーの完成度。
この作品ですね。サスペンスの形をしていながら、ただのサスペンスではないという所に非常に価値を感じました。ええ、私はですが。「私が殺人犯です」と名乗りながらも主人公の一人である曾根崎。彼が殺した人間の遺族を中心に、物語は始まってまいります。そんな曾根崎は時効を迎えた事をきっかけに、自分がどのようにして殺人を犯したのか、その本を出版するというのです。
そんなトンデモ設定から話がスタート。まるで大道芸のような、ありそうでなかったシチュエーション。いや、私が知らないだけでしょうか。
何となくですね。取り巻く周囲の人物の描き方とか、背景感に『GANTZ』を連想してしまうのは私だけでしょうか。
このリアルに寄っていそうで、しかしどことなく『人間って底が浅いよね』的な空気が混ざってくる辺りが、非常にそれらしいのではないかと。非常に○○星人であると。
いや、その話は良いとして。
シーン構成や登場人物の配置、クライマックスに向けての話運びなど、要所要所で最も大切な事を鮮やかに描いているようで。私はですね、こういう作品は好きですよ、ええ。
人によっては、警察や背景の人物の描き方が気になってしまう方も居るのではないかと思いますが。そこはですね、私は大嘘の範疇として捉えることにいたします。
映画と小説では微妙な違いがあり、個人的には小説版の方をオススメさせて頂きたい。
長い事ミステリーやらサスペンスやらの類に触れる機会は無かったものですが、やはりですね。こうして感情を扱うのが上手い推理モノは、読んでいて非常に楽しい。緊迫感が手に取るように伝わって来るようだと。私としては、そのような感想を覚えるところで。
活字はまた、文章の分かりやすさも非常に魅力的です。詩的でありながらイージーというのは、どこかハリー・ポッターを連想させるものがあります。あれは翻訳ですが。
詩的になると文章が難しく、綺麗になるほど読み辛い。そのような難点を抱えているというのも、やはり小説ならではの持ち味ではないでしょうか。この作品はですね、その2つの点を見事に解決しているのではないかと。
ラストに目掛けてのスピードアップについて。
この作品はですね、盤上に駒が揃ってからが本領発揮です。いえ、勿論どの作品もそのような傾向があると言えばそうなのですが、中盤からラストにかけてのスピードアップ感は目を見張る所がございます。序盤がトンデモ展開になるほどラストが尻すぼみというのは、わりとよく見る傾向ではないかと思うのですが。やはり、そこはこの作品であると。最初からハイスピードでラストに向けて更にスピードアップというのは、もはやマリオカートのそれではないか。
キノコを取ってスピードアップ。そのままジャンプ台を飛び越えてコースアウト。
あ、あれはいつぞやのジュゲム。
……というようにですね、シーン構成とオチまでがしっかりとしていて、先に進めば進む毎に緊迫感を増していくのです。謎が解かれてはい終わり、ではないという所に価値があります。これは是非、本編を観て頂きたい所です。
オチは小説の方が秀逸ですが、ラストは映画の方が見応えがあるかもしれません。その両方を楽しむには、やはり映画→小説という流れがベストではないかと、私は考える所なのですが。
どうでしょう。映画と小説どちらを先に手にした方が面白いかは、皆様の意見で決定して頂きたい。
私としてはですね。やはり、たまには映画も良いもんだなと。そう思いながら、ふと思うのでした。
まだ君の名観てない……。
という事でですね、あまりサスペンスが好きでない方にも、これはオススメできる一冊なのではないかと思い、このような記事を書くことに至った次第でございます。
忙しい仕事の合間に、ふと立ち寄った本屋で、この本を探してみてはいかがでしょうか。
私としてもですね、最近は漫画やライトノベルばかりを手にしておりましたので、やはりたまには活字を読まないと。文字が生きているというのは、純文学でしか楽しめない事でもあるのではないかと。
そのように考えながら、次のターゲットは何かと思った所でですね。
……『響~小説家になる方法~』でしょうか。
マンガじゃん。
お後がよろしいようで。
浜口 倫太郎
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