「人と長時間会話をしていると、意識が遠くなる」
こんな経験をしたことはありませんか?
今年も3月に入ってから、猛烈な花粉症のシーズンが到来しようとしておりますね。
かくいう私も、目は痒いわ鼻は詰まるわ、耳は腫れるわ頭は悪いわで、中々に散々な目に遭っておりますよ。
花粉と言えば花粉症。アレルギー関係の症状なので対処療法しか取れず、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
勿論私も、その中の一人でございます。
さて、このように常時鼻が詰まっている状態ですと、どうしても呼吸が大変になってしまいますね。
それは、唐突に訪れました。
ふと、喫茶店で人と話している時。客先で打ち合わせをしている時……急に、意識が遠くなってしまったのです。
……これは、花粉症のせい?
今回は2回に分けて、この原因と対処法について、書いて行きたいと思います。
原因不明の症状に陥った時の経緯。
謎の症状、襲来。
3月頭位の事でしょうか。まさに、花粉症のシーズンが到来してからです。いつも話している、個人的に仲良くさせて頂いている方と、その日も喫茶店でお話をしておりました。
会話の内容はどうでもいいものでしたが、やはり会話は大切なコミュニケーションのひとつですね。たまにこうして仕事の合間に、雑談をしているのです。
途中までは楽しく話をしておりましたが、途中で飲み物が切れてしまい。さて、そろそろ会社に戻ろうか……などと、考えていた時のことでした。
ふと、視界がふわりと暗くなったのです。
その時の私は特に何も気付かずにいましたが、長く会話を続けているとですね、そのぼんやりとした視界に違和感を覚え始めました。
「なんか、相手の顔が見辛い……」
あれ? この喫茶店、こんなに照明は暗かったかな。そんな事を思わず考えてしまうほどに、相手の顔がよく見えません。相変わらず楽しそうに話して下さるお相手に、私はどうしていいのか分からない状態。
どこか、相手の声が遠く、小さく聞こえて来ます。
そこでようやく、私は事態の異変に気付き始めました。
「なんだか、呼吸が辛い気がする……」
息を吸っても吸っても、吸えていないような気がする。
花粉症が酷い時期です。既に鼻はぴったりと閉じてしまい、鼻閉を起こしておりました。なので口で呼吸する訳なのですが、これが辛い。何十キロも走った後のようです。勿論私は何十キロどころか、五十メートルでリタイアです。
「じゃあ、そろそろ戻ろうか」
思わず、胸を撫で下ろしました。
その日はそれで終わりになりました。立ち上がり、暫く歩いていると特に症状もなくなり。
私はおかしな事もあるものだなあ、と思って、気にしない事にしていたのです。
謎の症状、再発。
ところが、この問題は一度の事ではなく、その後何度も私へと襲い掛かる事になります。症状の再発についてです。
その日はお客様と打ち合わせがあり、某地へと足を運びました。会議室へと通され、少し緊張しながらも、お客様と会話させて頂く事に。
会議が始まって最初の頃は特に問題もなく、楽しげな会話が続きます。こちらから資料を提示させて頂き、お客様とも現状を話し合い、打ち合わせは順調に進んで行きました。
そこでふと、気が付いたのです。
「息苦しい……!!」
照明のせいかと思っていたのですが、どこか相手の顔が暗く感じられます。
間違いなくこれは、前回にも発生した現象です。
酸欠……? 一生懸命に呼吸をしますが、全く改善されない様子。何かがおかしい。そしてまた、鼻はぴったりと閉じてしまっております。
私の不調に気付かれたのでしょう。お客様が言いました。
「暑いですか? 部屋の温度を下げましょうか」
「はい、お願いします……」
しかし、胸から上は確かに汗だくな私でしたが、手足は逆に驚くほど冷たくなってしまっています。直感的にこれはまずいと思いながらも、何もできない私。
やがて、視界が少しずつブラックアウト。私の意識も、遠のいて行きました。
「で、では、本日はこれで――……」
そんな話を、最後にしたかもしれません。
ふと気付くと、私はビルの下におりました。
……あ、あれ?
打ち合わせの最後、大丈夫だったかな……? 何を話したんだっけ。辛かった事しか覚えていないぞ……。
私はすっかり青くなってしまい、どうしたものかと、頭を悩ませました。
どうやら会議室にペンを忘れたらしい、というのは後で知った事でした。
原因追求。治療に向けての奮闘。
いざ、耳鼻科へ。でも、花粉症は原因ではなかった?
この一件からですね、私は病院に行くことを決意しました。最初は花粉症からの、鼻の症状を疑いました。
上記2つの現象はですね、どちらも鼻閉から始まっていたのです。ということは、やはりこれは鼻閉を起こしてしまった事によって、脳が酸欠を起こしてしまったからこそ、発生したのではないか。
そのように考えまして、一旦は耳鼻科に。その先生に、事情をお話させて頂きました。
すると、耳鼻科の先生がですね、首を傾げるのです。
「確かにー……会話していると鼻が詰まってしまう、という事は、たまにご相談を受ける事がありますね。……しかし、それが何故かと言われると、少し難しい……」
あれ。
意外と、レアなケースのよう……なのでしょうか。
如何せん、私には起きたことがない症状だったので、原因などは分かりません。
「ひとまず、アレルギー用のお薬を使用して、お鼻が通る状態にしましょう」
とのこと。
ネブライザーを行うと、急に鼻がすっきりしたような気持ち。私は心の中でガッツポーズをして、やはりこれが原因だったのではないか、と確信を持ちました。
花粉症の時期だけでも定期的にネブライザーをやっていれば、もう酸欠になることはない!!
そして、再発。
結論から先に申し上げますと、これで改善はされませんでした。その後、数日した時の事です。再び先のお客様と打ち合わせさせて頂く機会があり、私は意気揚々と打ち合わせに望みました。
よし、今回は記憶を失う事は無さそうだぞ。
そうして、お客様と出会い、打ち合わせをする事、5分。
「……あ……あれ?」
早い。
明らかに早い。もう息が切れ始め、私は目の前が暗くなっていくのを感じました。視界は徐々に狭まり、またお客様の顔がよく見えません。
よく見えないって……1メートル位しか離れていないのですが。
「ではですね、やはりこの内容についての再確認を……」
どうしましょう。まだ打ち合わせは序盤です。なのに息苦しく、吸っても吸っても息が吸えない。私はパニックに陥りそうになるのをどうにか堪え、笑顔で打ち合わせを続けていました。
今だけ。今だけ乗り切れば。
今だけ乗り切るんだ……!!
「はい。確認手順としては、まずはお客様のご要望を……」
もう、殆どお客様の顔が見えません。至近距離だと言うのに、どんな表情をしているのかも分からない。それでも、私は話を続けていました。
すっかり冷たくなった手足。にも関わらず、胸から上はのぼせ上がる程に暑い。額の汗をハンカチで拭いつつ、お話を続けます。……3月ですよ。さっきまで寒かった筈なのに。
すると、やがて手足が痺れて来ました。
「これはご相談なのですが、こちらの資料をご覧頂けますか?」
資料を受け取る手に感覚がありません。
……やばい。麻痺したような感覚になってしまっている。
やばい。やばい。やばい。
しかし、お客様の前で倒れる訳には行きません。私は肩で息をしているのを悟られないように気を付けつつ、笑顔でお客様を送り出しました。
その間、一時間ほど。
「では、今後共よろしくお願いいたします」
「本日はどうも、ありがとうございました」
会議が終わり。私は打ち合わせが終わりましたと、奥に居るメンバーに声を掛けようとした所。
立っていられなくなり、その場で膝を折ってしまいました。
原因が分からず、総合病院へ。
原因は一体、何? ……分かりません。症状で検索すると、脳神経科を受診してください、なんて書いてあります。怖くて夜も眠れません。まずい病気だったらどうしよう……。
何しろ、何が原因なのか、さっぱり分からないのです。
最近始めた、身体に悪そうな事もありません。食事状況も悪くありませんし、睡眠時間もちゃんと取っている。にも関わらず、人と会話した時だけ起こる症状。
私はもうかなりの期間、会社の技術営業としてお客様と対話する仕事を経験しています。多少の緊張はあるにせよ、今更心因性で何かが起こるとも思えません。
何より、家族と話していてもこの現象が起こるのです。自宅ならば調子が悪くなったら寝ていれば良いですが、職場となるとそうも行かない。
一体どうすれば……!!
気持ちも休まらないままに、私は総合病院に紹介状を書いて貰い、そちらで面倒を診てもらう事になりました。
長くなってしまいましたので、この辺りで次回に続きます。
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