さて、省エネが叫ばれる昨今、レジ袋ひとつ取ってもですね、これは有料になる事が、多くなってきたと思うのですが。
様々な形でレジ袋の消費を抑えようと皆様努力されている事かと思いますが、これはですね、一袋3円といった形でレジ袋そのものを売ってしまう、という戦略もあれば、マイバッグを持って来た場合に3円値引きするといった方法を取っている事もあり、千差万別ですよね。
これはやはり、新時代を生きる我々に向けての挑戦状。マイバッグとは言いますが、正直言うとレジ袋以上にレジ袋として有能なものも中々レジ袋なく、これはレジ袋を超えるレジ袋を編み出さなければレジ袋的移行は難しいのではないか。
つい、そのようなレジ袋フェスティバルを考えてしまう、といった所だと思うのですが。
何を言っているのか分かりませんね。
さて、先日ですね、これは私がコンビニに立ち寄った時のお話なのですが、500mlのお茶をひとつ、コンビニにて購入させて頂いた、という所で。
袋は大丈夫です!
その時にですね、レジに立っているお兄さんから、このような事を問い掛けて頂いたのですね。「袋に入れて行かれますか?」
なるほど確かに、商品がひとつの場合はレジ袋を使わない、というのが一般常識ではありますが、だからといって押し付けは良くないという事ですね。これはコンビニとして、中々に優秀な配慮。やはり、ローソン店員の気配りというものは優秀ではないか。
あ、ローソンって言っちゃった。
とにかくそのような事でですね、私は親切なコンビニの対応に感謝しつつも、これは先を急いでおり、思わずこのような事を口走ってしまったのですね。
「あ、大丈夫です!」
その時の店員さんは対応力があり、ではという事でテープを貼って頂いたのですが。心の中でですね、私はまた、やってしまったと。少しばかりの後悔をするのでありました。
ここで、何故後悔したのか、といった事をお考えになる方も、やはり居るのではないか。
そう思いますので、ここはひとつですね、店員側の立場で考えてみたいと思います。
私はコンビニ店員。レジをやっていると、お客様が商品をひとつ購入されて行かれました。
一般的にはレジ袋とは、商品がひとつの場合は渡さないというのがルール……だと思われがちだけれども、やはり商品がひとつでもレジ袋を欲しがる人も多く、勝手に袋を省いてテープを貼る訳にはまいりません。
という事で、私はお客様にこう問い掛けました。
「袋に入れて行かれますか?」
すると、お客様は元気よく、こう言うのです。
「あ、大丈夫です!」
……どっち?
『大丈夫です』に込められた、ふたつの想い。
ここではですね、解釈によって二通りの考え方が出来るのではないかと思うのですね。
「(レジ袋は無くて)大丈夫です!」
「(レジ袋があっても)大丈夫です!」
結局の所、どっち? 何が大丈夫なんだ……? となってしまう可能性も、やはりあるのではないか。
そのような事を考えるのは、以前にまったく同じケースに遭遇した時にですね、やはり私が急いでいた時に、「大丈夫です!」と答えた所、店員さんは若干の迷いとともに、袋に入れて渡した、という過去がありまして。
やはり、「大丈夫です!」と答えられては、店員さんも困ってしまうのではないか。
ついこれをやってしまうのはですね、殆どの場合、「大丈夫です!」は拒否をやんわりと行うケースで使用される事が多いからではないか。
「次回のご予約はいかが致しましょうか?」
「あー……大丈夫です!(予約はしません)」
「もし宜しければ、○○コースもセットにしましょうか?」
「あ、大丈夫です!(セットはいりません)」
「食後に温かいお茶をご用意致しましょうか?」
「大丈夫です!(お茶は不要)」
「あんた頭大丈夫?」
「あっは、もちろん大丈夫です!(頭はよくありません)」
このようなケースに慣れてしまっていると、「大丈夫です!」を使っても大丈夫、という結果になってしまい。コンビニなどの場所で、『YesかNoか』を問い掛けられている場合でも、「大丈夫です!」と答えてしまう、と。
そして、大丈夫がYesの意味に捉えられる、そのように使う事もやはりある、といったところで。
「次回のご予約は○○日の××時でいかがでしょうか?」
「大丈夫です!(その日程で問題ありません)」
「○○コースには、××がセットで付いて来ますがよろしいですか?」
「大丈夫です!(セットで付いて来る事は承知の上です)」
「食後はコーヒーか紅茶を選べますが、コーヒーでよろしいでしょうか?」
「大丈夫です!(むしろコーヒー希望です)」
「あんた頭大丈夫?」
「あっは、もちろん大丈夫です!(私は天才です)」
はてさて、このようにですね、様々な形で使われる「大丈夫です」には、肯定と否定、どちらの場合にも使われる事があるのですね。
これでは、もはや大丈夫を使っても、まったく大丈夫ではない場合があるという事が、お分かり頂けるのではないか。
さて、このような事を考え、私は「大丈夫です」に代わる何かを日常的に利用できるよう慣らしていきたいと思う所ではあるのですが、しかしこれはどうしたものかと、頭を悩ませてしまいました。
「無くて大丈夫です」では少し語呂が悪い。言い辛いと、咄嗟に出て来ない可能性があります。
しかし、「いりません」では少し、口調が強くなってしまう。相手が面食らってしまう可能性も、あるかもしれないと思い。
最終的にはですね、やはりここは、「ゆっふぉ~」と答えるべきではないかという結論に達しました。
あ、「ゆっふぉ~」というのは、ピンク・レディーが歌っていた、とても有名な曲です。
きっと、絶妙な脱力感と語感に支配され、「袋は必要ない」と伝えたかった事が、店員の方にもお分かり頂けるのではないかと。
そのように、私は期待しております。
「袋に入れて行かれますか?」
「ゆっふぉ~」
古いですね。
お後がよろしいようで。
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