浮遊する無名作家の浅慮

知る限りの『ネットワークビジネス』の成功者ってこんな人。

合法だから問題ない?これが『マルチ商法』の実態です。


『ネットワークビジネス』って、最近になって、よく聞く言葉になりましたよね。


人によって解釈は様々だと思いますが、私は……あまり、好きな方ではありません。

いえ、こう言うと語弊があるので訂正します。『ネットワークビジネス』そのものは嫌いではありませんし、やっている人を否定するつもりはありません。

実際にネットワークビジネスをやって成功している方もいらっしゃいますし、本人が言う通り、それは『成功者』なのかもしれません。

でも、実際に結構な人数から勧誘を受けてきて……少し、考えてしまいました。

ネットワークビジネスで上手く行っていると自称する人達って、『商品の広告・宣伝をする営業』という本来の姿から、随分と掛け離れてはいないだろうか、と。

これには、少しばかり疑問が残ります。

ということで、まだ知らない方のために……調べた知識ではありますが、簡単に『ネットワークビジネス』とは何かについて、説明させて頂きたいと思います。




ネットワークビジネスってなに?

マルチ商法ってなに?『マルチ商法』『MLM(マルチレベルマーケティング)』とも呼ばれる、この仕組み。

ネットワークビジネスというのは、ある商品……多くの場合は、自分が実際に使ってみたもの……を、他の人にも薦める、というのがお仕事です。

その中で、もし薦めた人が自分を経由して商品を買ってくれれば、自分が仲介マージンとしてお金を貰える、という仕組みのことです。

これだけではただの営業と同じですが、ネットワークビジネスが普通と違うのは、『自分経由で商品を購入した人が、また別の人に薦めてユーザになった場合』にも、自分の所に仲介マージンが入って来る、という所にあります。

そもそも、一般のお店では商品を購入する事ができないようになっている場合が殆どです。

  • 加入した人しか商品を買えない、『加入制』のサービス。
  • しかし加入する為には、他の加入者から推薦されないといけない。

つまり商品を買うという行為は、宣伝した人のクライアントになって、利用者または販売員になる、という方法でしか出来ないようになっているんです。

人の個人的な繋がり=ヒューマンネットワークを利用した販売形態だから、『ネットワークビジネス』と呼ばれます。

この、まさにSNSのような……一昔前にmixiが流行りましたね。あのような仕組みで、誰かから紹介される事で販売員になれる仕組みの場合、自分から広がっていった販売ネットワークというものが作られる事になります。

これを、ピラミッド型の販売構造と言います。

自分が作った販売ネットワークの大きさだけ、自分に仲介マージンが入って来る……と考えると、理解がし易いと思います。


ねずみ講とは違うの?

ねずみ講じゃないの?
さて、このような取引方法ですと、真っ先に思い浮かぶのが『ねずみ講』ではないかと思います。

しかし、ねずみ講とは決定的に違う所があります。それは、『金品の受け渡しが目的ではないこと』です。

あくまでやっているのは商品の販売・宣伝なので、これは合法になるのですよね。

なので、ネットワークビジネス=違法ではない、ということですね。

特定商取引法の第33条に定められている範疇を超えない限り、これはれっきとしたビジネスになります。

一昔前はマルチマルチと呼ばれていましたが、『マルチ商法』という言葉のイメージが悪くなってしまったので、最近は『ネットワークビジネス』と呼ばれるようになりました。

私が勧誘を受けた中では『マルチではない』と言う方もいらっしゃいましたが、調べてみると同じモノのようです。


ネットワークビジネスの問題点。

マルチ商法の問題点。さて、確かにネットワークビジネスは合法です。しかし、その『販売者への利益』が優遇される構造ゆえ、問題点もあります。

まず、『販売ネットワークを作れない人には、有益どころか、損になる可能性が高い』ということです。

自分の知り合いに紹介することで仲介マージンを得るので、周りが紹介しても入ってくれない人ばかりだったら、自分はただ商品を使用している人と変わらない状態になります。

そしてこの商品、『売れたら売れただけマージンをあげる』だけでなく、『ピラミッドの上層部にはもっと多くのお金をあげる』という仕組みになっているので……


商品の金額が、めちゃくちゃ高いのが『通常』です。


私も幾つか商品カタログを見ましたが、普通に使っていたら生活が破綻してしまう位には高いです。

一応、あり得ない金額にならないように規制は掛かるみたいですが、それでも普通の価値観を持っていると、高すぎて使えないというレベルだと思います。

販売員にピラミッドが出来るということは、当然、ピラミッドの最下層にいる人間が最も多い形になりますよね。

それがこの、『商品を使うだけの、高額な金額を支払っているユーザ』達です。

でも、人や金融機関に借金してまで商品を買う人がいます。私の友人もそうでした。

何故、自分の身の丈に合わない程の高額商品を買ってしまうのか。

その『金額が高い』というネックを克服するために、各販売員は『良い物だから高い』というイメージを全員が持っています。

そして、良い物であるという証拠になる、『良い物エピソード』を沢山持っています。

ひとつの理由としては、これを信じるようですね。

だって販売員も信じていますし、事実かもしれないので……。

本当に良い物であるかどうかと言えば、良い物も確かにあるでしょう。

でもそれ以前に、そもそも生活が回らなくなるくらいのお金を払ってはいけないと思うのですよ。これをひとつ、忘れないで頂きたい。

……と私が思うのは、良い商品だからと借金して購入し、生活が破綻してしまった人が居るからなのです。

無理をして背伸びをしても、最後には何も残りません。

でも、『健康のために』『美容のために』、ピラミッドの最下層にいる人達は一生懸命高いお金を払って、その商品を使うんです。

ピラミッド型ですから、事実上この人達が、ネットワークビジネスにおける『消費者』の大半になります。

『お金を稼ぐ』という観点だけで見れば……ネットワークビジネスには、その構造ゆえ、お金を稼げる『勝者』と、お金を支払う『敗者』がいます。

そして『敗者』が生まれてしまうだけでなく、『敗者』の数の方が多く、その債務が個人に降り掛かってくるビジネス。

『安定』や『気軽に稼げる』とは程遠い、真の姿です。

こういう問題点がある事は、事前に理解しておかなければならないと思います。


では、どうやって『売る』のか。

では、どうやって『売る』のか。さて、こんなにも高い商品なので、普通に宣伝しただけでは、まず売れません。

なので、販売員の方々は知り合いに紹介していく中で日々ブラッシュアップして、自分自身の営業スキルを磨いています。

その為に、まずは『これが良い商品である事』を宣伝しなければならないので、『良い物エピソード』を沢山用意します。

実際に人前で使ってみたりします。まさに実演販売ですね。

別に駄目でも何でもない。ただの営業さんです。

売っている商品が本当に良い物で、金額が合うんだとすれば、それは立派なビジネスだと思います。

しかし、ここで一つの『壁』に直面します。

それは、『商品の値段が高い』ということ。

実際には買えない。そんな事は、日常茶飯事です。裕福な人しか買えないから、もしそれが本当に良い物だったとしても、自分の周りが金持ちばっかりじゃなければ売れないのが現状です。

ここで、多くの人が躓くようなのですよね。


『ネットワークビジネス』の第二の砦、『自分経由で仲間を増やす』という仕組みも、商品が高額なのがネックになります。

本当は使うだけじゃなくて、自分の紹介で販売員になって欲しい。そうすれば、その人の成績がそのまま、自分のお金に繋がるんです。

自分が頑張らなくてもお金になる。こんなに有利なことは無いですよ。

しかし、やはり商品は高額なので、その人の価値観がそのままでは、販売員にはなってくれないんですよね。

「自分の友達は、多分これは買ってくれないだろうな」

と思うからでしょう。

だから、中々ヒットしないです。お金もなく、カツカツで生活しているのに、ただ買ってくれる人、販売員になってくれる人というのは、相当お金の感覚が切れている人だけなのですよね。

日常的に100円~200円の食料を探している人が、1万円近くもするサプリを買うかと言ったら、やっぱり買わないですからね……。

……さて、このような事情から、普通の人は商品を買ってくれないケースが多いです。

でも売らなければ、自分は『高い商品を買って、使用しただけの人』と同じ状況になってしまいます。……さて、どうしよう。上層部の人達は、一体何をやっているんだろう。



さて、ここで一つ、私の実体験を元にお話させてください。

『ネットワークビジネス』の上層部にいる人達の一部は、商品の宣伝をしていません。

『夢』を売っています。


『ネットワークビジネス』の成功者を見てきて。

大っ嫌いな『マルチ商法』の実態。

これは、とある会話の模擬サンプルです。色々合体させている部分があり、出来事そのままではないようにしていますが……

実際に、私が体験したことです。

と言っても、対象はいつも私ではないんですけどね。偶然にも私は、二人で呼ばれる事が多かったので。

それでは、どうぞ。

A氏……ネットワークビジネスをやっている人。
B氏……ただの人。

A「やあ、待ってたよ」
B「遅くなってすいません」



A「最近は、○○が売れてるねー、○○が××したせいで、これが最近のブームになってるね」
B「あー、そうなんですね」
A「こういう発言力のある人間が言う事で、世の中ってのはブームが起こる仕組みになってんだよね。ああ、△△なんてのもあったね」
B「ありましたね」
A「まあ俺も、やろうと思えばこういう事できるけどね。最近ではツイッターとかフェイスブックとかあるじゃない、個人の発言って通るようになってるんだよね」
B「ああ、自分はあんまり使いこなせていないというか……」



A「だからさ、世の中には2種類の人間が居るんだよね。時間を使って働く人と、金を使って働かせる人ね。金を使って働かせる人の方が有利なわけよ、経営者と投資家ね」
B「ああ、はい。分かります」
A「実際、自由になろうと思ったら不労所得を得るしか無いよね。俺はその事にすぐ気付いていたから、2○歳の時にはもう始めていたし、3○歳になってからは年収×千万位になってたわけよ」
B「す、すごいですね……」



A「時間を使って人のために働くのか、自分のために時間を使うのか、って事じゃん。どっちが良い? って言われたら、自分のために時間を使ったほうが良いに決まってるじゃん」
B「まあ、そうですね。それは分かるんですけど……」
A「だから、不労所得を得ようって言ってんだよ。あなたもこれから自由に生きて行きたいと思うなら、例えば自分がこれまでにやってきた事を公開するならブログ作ってアフィリエイトやってもいいし、情報商材を売る、なんてのもあるね。最近ではKindleで個人の本を出せるようにもなったし、そういうのをやれば良いんじゃないの?」
B「そうですね。でもまだ、あんまり知識がないから……」

A「まあ、最初は大変だよね。俺はね、ネットワークビジネスから始めたんだけどね」
B「そうなんですか?」



A「つまりさ、自分が商品を売るスキルさえあれば、稼げるようになるんだよ。分かりやすいよね」
B「そ、そうですね……」
A「と言ってもね、特別な事をしてる訳じゃないんだよ。この商品は本当に良い物だから、『これは良い物ですよ』って言って回ってるだけ。簡単だよね。あなたにもできるよ」
B「…………そう、ですかね」
A「言うだけじゃん、そんなの(笑)。悪いものだったら買われないよ。でもここに紹介されているものは良い物だから、実際に買われてるってだけ。特別な事は何もない」
B「(考えている)」
A「始めるのが遅くて良い事は何もないよ。どれだけ早いかが勝負。あなたは今ここで、初めてこの話を聞いたよ。ここで始められるかどうかってだけだよ
B「…………俺にも、できますかね」
A「できるかどうかは、本人の努力次第。俺は、そこは保証しないよ。ただ、自由になるための切符をあげました。どうする?」



……と、こんな感じです。

よくある経済の話から入って、いつの間にか自分の話になっていますよね。自分は成功者だと告げて、きっかけはこれだった、と伝えている。

でも、『これさえあれば成功できる』と言っている訳ではないので、ルールの範疇に入っているようですね。

しかも、話しているのは自分の体験談。

あたかも成功できるかのような話を聞き、目を輝かせている友人。横から見ていたら、『大丈夫かな、この人……』と、少し不安になってしまいます。しまいました、私は。

でも、実際に自分が当事者になった場合、はっきり首を横に振るのは難しいだろうな、とも思います。

相手の上司・紹介人(友達)・自分で、三者面談みたいになったりしますから……。

ここに、私は非常に疑問を感じるのです。

この中に、何か一つでも商品の話が出て来たでしょうか。

出て来てないですね。

まして、金額なんて1円も出て来てないんですよね。

これらは全部、後回しで。

中にはやはり、法律違反を犯している方も居るのではないかと思います。……ここはなんだか恐ろしいので、フワッと表現させて頂きたく。

私はこれを、『夢を売る人』と呼んでいます。


商品に対する価値観を壊す方法。

商品が高額なら、自分が高額な利益を得ている事を話してしまえばいいんです。

それで、『人に薦める事でお金持ちになれるよ』というイメージを植え付けてあげれば、本人の価値観は崩れていきます。

後でカタログを見た時に、その金額にゼロがひとつ増えている事にも違和感を覚えず……「もしかしたら、この商品を買ってくれる人が現れるかも……!!」と思い始めたら、もうその人は言葉のマジックに掛かっているんです。

この高額商品が、将来は日常的に使える。『良いモノ』だけの生活が待っている。

そう思わせてしまったら、もう勝ったようなものです。

……なんだか私は、そんな提案ばかりされてきましたよ。

もちろん、全員とは言いません。でも、ネットワークビジネスの上層部に居る人って、こんな人ばっかりだったのですよね。

少なくとも、私の知る限りでは。



おわりに。

あたかも『成功できる』きっかけだと言いながら、決して、我々の生活が豊かになる保証はしてくれません。

でも、この言葉のマジックに引っ掛かって、始めてしまう人がいる。

その人は、『勝者』と『敗者』が居る事を知らない。知っていても、『成功できる』と思っているから、見ようとしていない。

……どうでしょう。この現象、あなたはどう思いますか?

不労所得を得る方法は、それなりに数があります。その中で、これをやりたいか?

この方法でお金を稼ぎたいか?

そんな問い掛けになるのでしょうか。

私は、『NO』です。

使ってくれる人が損をするかもしれないビジネスは、あまり健全な気がしません。

どうせやるなら自分の作ったモノで、商品で、作品で、勝負したい。Win-Winの関係を目指したいと、そう思うのですよね。


何度も書きますが、ネットワークビジネスは合法です。


販売員をやっている人達全員を否定する訳でも、会社を批判する訳でもありません。

ただ……商品ではなく作品でもない、有益な情報ですらない『夢』を売る人が居るという事実は、どうなのかなあ……と、思ってしまうのですよね。

やっぱり、ネットワークビジネスも健全な形で、商品の質だけで広まって行くのが最善ではないかと、私は思います。

そうなった時にビジネスモデルとして成立しないのであれば、この仕組みそのものを見直さなければならないのではないでしょうか。

どうにも周囲がネットワークビジネスで損をする人ばかりだったので、こんな記事を書いてしまいました。

この記事が、皆様にとって有益な情報になることを願っております。



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