浮遊する無名作家の浅慮

【首ポキ】10年間、首を鳴らし続けた人の末路。

【首ポキ】10年間、首を鳴らし続けた人の末路。


「首を鳴らすことが習慣になっていませんか?」


……先日ですね、こんな漫画を読みまして。


ぼくの体はツーアウト 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
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まあこの漫画に対してのレビューは別の機会にでも書かせて頂く事として、ただいま絶賛首鳴らし規制中の私にはキツーいページがありまして。

なんでも、この『ぼくの体はツーアウト』の作者であるよしたに先生は、枕を高くして寝た次の日に首に激痛が走って、動けなくなったんだとか。

……これは私の体験談なのですが、この『首や背中に激痛が走る』という現象、首を鳴らす事が原因の一端を担っている可能性がございます。

首をポキポキ鳴らす行為なのですが。これは是非、やり過ぎないように注意して頂きたいなと思いまして、このような記事を書いております。

首を鳴らしすぎた私は今、それはもう不便な生活をしておりますよ。ええ。

なんだか変な感じはしていたのですけどね。







『ぎっくり背中』。自分と同じだ。

ところで、私はぎっくり腰ならぬぎっくり背中で何度も会社を休んでいる常習犯です。

以前、枕が高い事がひとつの原因だと分かり、今では枕ではなく首に当てるほそーいクッションを枕代わりにして眠っています。

胃の裏側辺りから首の上までの骨というか関節付近が毎日痛くて、腕が上がりません。
そんなレベルです。

枕を変えると、少しだけ良くなったのですが。それでも完治とは程遠く……。

ふとすると、何かのはずみで背中が痛くなってしまうのですよね。

そんな風に困っていたところ、『ぼくの体はツーアウト』を発見しまして。

先の漫画には、こんな事が書いてありました。


「ああ、これは首の骨が細いんですねー。肩こりひどいでしょう」

「首の骨が狭いんで、なんかあると中の脊髄を傷つけちゃうんですよ」
「治すにはどうしたら良いんですか?」
「え、治りませんよ?」
「えっ…………」

「今まで首の筋肉で固定されていた骨が、筋量が少なくなってズレやすくなってきただけですから。病気じゃないんで、治しようがない」

「まだ若いように見えて、30代からは老化が始まりますからね。これからこういうの、ガンガン出てきますよー」
『ぼくの体はツーアウト①』より引用させて頂きました。

これを読んで、私は思いました。

……ああ、なるほど。

これは私の話だ。



骨が細い人だっているんです。

全体的に骨が細い造りになっている私。見た目は完全にモヤシで、着るものもサイズがあまりありません。

前にどうしても靴が合わない時に、靴の専門店『Asics』に行って見て貰った所、靴の横幅が広すぎて駄目なんだと指摘を受けた事がありました。

4Eの靴を好んで履いていたのですが、なんと実際のサイズは『D』か『E』なのだということです。そんなサイズもあるんですね……。

その時に、Asicsの店員さんに何度も言われたのです。

「足の骨がすごく細くていらっしゃるので、靴が足首で止まらないんですね」

「本当に足首が細いので、合う靴が限られてきてしまうんですね」

「本っっっ当に足首が細いので」

……そんなに何回も言わなくても分かりますよ。ありがとうオネーチャン。

実際に調べて貰った訳ではないのでなんとも言えないのですが……まあ、どう鏡で見ても、お世辞にも首が太いとは言えない……。

こんなに足首が細い自分なら、きっと首の骨もたいそう細いに違いない、と。まあ、細く無かったとしても、一般的な人より太いって事はないでしょう。

そして、前述の『ぼくの体はツーアウト』では、こんな事も書いてありました。

「対策としては、首を鍛える。首に負荷を与えない。首を鳴らすのは最悪ですね」

「この2つです。鍛え方は、プリント持って帰ってくださいね」

首を鳴らすのは最悪ですね。

首を鳴らすのは最悪ですね。

そのとき私は、一日に数十回は首の骨を鳴らす常習犯でした。

……いやー。まさかと思いましたよね。



首を鳴らす事による影響とか。

いや、首を鳴らすのが悪いって事くらい、私はよく分かっているんですよ。

関節にはですね、関節包というものがありまして。骨と骨の連結部分になっている場所なんですが、この中というのは液体で満たされているのですね。

普段曲がらない領域まで一気に曲げられる事によって、この関節内にある潤滑液に気泡が生まれます。

……そして、この気泡が消滅する事によって音が鳴る、という仕組みだそうです。最近までこれは仮説だったのですが、何でも遂に証明されたのだ、とかなんとか。

もしこの現象が真実だとすると、首を鳴らす事で肩こりや首こりが解消されている訳では無い、という事になるのですよね。

それどころか、この首を鳴らすという行為を常習的にやる事によって、椎骨動脈に影響を与えてしまったり、筋肉や靭帯を痛めてしまう可能性があるとか。

靭帯がゆるくなってしまって、余計にコリがひどくなってしまう可能性もあるのだとか。

実際、コリが酷くなったような気はします。前よりも、ずっと首や肩が張ることが多くなりました。

いや、しかしですね。そんな事は百も承知なんですよね。

でも、やめるとかやめられないとか、もうそういう状態ではないんです。

常に、首が突っ張ったような感じがする。何かが詰まっているような、変な感覚がある。

10年以上首を鳴らし続けると、首を鳴らさなければ首が曲がらない、という状態になるようです。

これはまいった。



首を鳴らし続けた人の末路。

最初は、結構勢い良く動かさないと、骨って鳴らないもんです。

私もそうで、でも鳴らすのが気持ちいいので、首を鳴らす事がいつしか日課になっていました。

ところが、骨を鳴らし続けていると、骨って鳴りやすくなるんですよね。

体操の気分でちょっと首を動かすと、ボキボキ鳴り始めます。首を回すと、なんだかシャリシャリ音がする。

段々と、そんな風になってしまいました。

肩や首のコリが酷くなったのもこの辺りだったので、やっぱり様々なホームページの情報は当たっているのでしょう。

通常からは考えられないほど、首や肩がこっている。張っている。

でも、最初はそんな事、大して気にも止めませんでした。仕事では一日中コンピュータを触っているので、そんなものだと認識していたのです。

こっているのも当然だと思っていました。

しかしある日、首を曲げると勝手に鳴ってしまうようになって。問題が発生したのは、本当にこの頃の事でした。

住居が変わって、枕が変わると。仕事中、唐突に『ピキッ』と逝くようになったんです。

冬でした。ある日突然の事でした。何の前触れもありません。唐突に、背中に激痛が走るようになったんです。

もう動けないなんてレベルじゃありません。立っていると首が起こせないし、仕事なんて絶対に不可能。起きてしまった日は速やかに離脱して、タクシーで帰る以外に方法がない。

座っているのだって、もう一杯一杯の状態です。

調べてみると、『ぎっくり背中』

病院で診てもらい、リハビリと湿布薬をもらい……でも、治ってから暫くすると、どこかのタイミングで再発。全く原因が分かりませんでした。

恐ろしくなってしまい、仕事に行くのが怖くなったことも……。

後になって考えてみると、ひとつ正解だったのは『枕』です。

枕を変える事によって、仕事中に突然ぎっくり背中を起こす事は少なくなりましたが。

それでも、首と背中は始終痛いまま。

原因はそれだけでは無かったのですね。

気が付いてみると、何だか少しずつ、悪くなっていっているような気がしました。

そこで、上記の情報ですよ。

思えばこの10年間、首を鳴らし、どんどん鳴るようになって、やがて首を痛めてしまい、動かせなくなる。治るとまた暫くして首を鳴らし始め、また鳴るようになり……

段々と、そのスパンが短くなっているなー、という事は分かっていたんです。何しろ首が気持ち悪くなるもので、治るとすぐにボキボキやって。

前から、こんなに鳴っていたっけな? 痛みが治まってから暫くは、鳴らなかった気がするのに。

そんな日々でした。


そこで……首を鳴らすのをやめたら、ある日ぱったり起きなくなったのですよね。


思い返してみると、突然『ぎっくり背中』を起こしたのではなくて、首の骨を鳴らす事によって、少しずつ痛みが悪化していったような気がして。

自分の首に限界が来たのだと感じました。



現在の対処法。

何しろ、首を横に動かすと鳴る。鳴らないようにすると、突っ張っちゃって首が曲がらない。

こんな状態で、ストレッチもできません。

ただ首を曲げただけなのに、鳴る音は2・3メートル先の人間にも聞こえるほどの爆音で、頭や肩に響く振動もすごいです。

たまーに鳴らした後で、若干クラクラする事も……。

こんな状態を改善するためには、なんとしても2週間以上は、首を鳴らさないようにするしかない。

首が動かせないストレス。これはいけない。

今は、Youtubeで観た「あべこべ体操」なんかを実践して、気を紛らわしています。
(動かせる範囲で首を曲げて、鳴らないように実践しています)

しかしながら、首を鳴らすのを止めていると、ずーっと感じていた、背骨の痛みが和らいて行くのを感じます。

なんと申し上げましょうか。首のコリをほぐしたくてやっていた筈なのに、それが原因で炎症を起こしているという……。

悲しい出来事ですね。




首って鳴らし続けていると、やがて鳴らさないと曲がらないレベルに到達するようです。

まだ、故意に鳴らそうとしなければ鳴らない方。是非、首は鳴らさないように心掛けて頂きたい。

取り返しの付かない事になる前に。安易な気持ちで鳴らしていた首が、気が付いたら身動きも取れない状態になる事があるみたいです。私のように。

止めるのは大変だと思います。私も首の骨を鳴らさないようにするのが、毎日苦痛で仕方がありません。

しかし。しかし、首を鳴らすのが気持ちいいからと、毎日鳴らし続けた結果……既に、私の背骨は限界に来ています。

ここで止めるのは、もっと。あまりにもつらい。

私のような人間がこれ以上、増えない事を願いつつ……。




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4 件のコメント :

  1. 俺まさにおんなじだわ

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    1. ま、まさかぎっくり背中までやってしまいましたか……?
      あれはきついですよね。どうぞお大事に……。

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  2. 首を10年鳴らし続けた結果、気を抜いてると右に頭を傾けているような、軸がずれた状態になりました。確実に左へ曲げづらくなっています。時々手足にビリっとしびれが来るのも、もう数年後~数十年後には神経に干渉してしびれが残るようになるんだろうな、と思っています。
    それでも鳴らすのをやめられない、病気です。

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    1. あらら……私とはまた、少し違った状態になってしまったみたいですね……いや、私より悪いのかも……?
      やはり気軽に首を鳴らす事で、骨(関節?)には結構なダメージが行くようですね。

      私の場合は2週間、どうにか頑張って鳴らさないように努力していると、関節の調子が良くなり、『首を鳴らしたい欲求』も少しだけ治まりました。
      鳴らせば鳴らすほど鳴らしたくなるのは間違いなさそうですが、何よりもお大事になさってください……

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