さて、このお話は随分昔から気になっていたのですけれども。ようやく、このような記事を書いております。
というのも、『○○新聞』系のホームページは、ほとんどが新聞のデジタル版になっているのですよね。
一ヶ月あたり○百円とか○千円くらいのお値段で、有料会員になるとデジタルで新聞が読める、というサービスになっているようです。
……まあ、そうですよね。
新聞と言えば、紙で読むものが通常ですし。あれには一ヶ月いくらというお金が掛かるのだから、そりゃあデジタル版だってニュースを読むのにお金が掛かるのは当然です。
勿論、それは分かっているんですが。
先日、こんな状況に遭遇しまして。
新聞会社のニュースの下に、無料で読める同じ記事がヒットした。
Googleなどのサーチエンジンでニュースを検索すると、色々なモノがヒットしますよね。その中から『あ、これは気になるな』と思った内容が、『○○新聞』関係のホームページだったりすると、そこにはこんな感じで書いてあると。
『有料会員登録をすると、この先をご覧になれます。無料会員登録の場合は一日一記事までご覧になれます』
まあ細かい文面はさて置いて。つまりは、会員登録をするとこの先が読めるよ、といった内容が書いてあるのです。
しかしながら、無料会員の場合は一日一記事限定。そこから先は有料ですよ、という事のようなのですね。
しかしこの時、とある問題に遭遇しました。
その時私は、「あ、これ新聞系のホームページか。先読めないな……」と考え、ブラウザで戻るボタンを押下しました。
するとGoogleの検索サイトに戻り、その記事のキーワードで検索をかけたページが表示されます。
……おや?
すぐ下に、ニュースサイトで同じ情報を取り扱った記事があるではありませんか……!
よく考えてみれば。デジタルのニュースに限って言えば、今となっては無料の方が主流なのではないでしょうか。そうだとすれば、これはある意味、当然の結果だったのかもしれません。
誰でもインターネットさえあれば、様々なニュースがすぐに見られますし。サーチエンジンが強化されたことで、それはどんどん簡単になっています。
その時思わず、私は考えてしまったのです。
「この一記事無料の会員登録に、意味はあるのだろうか」と。
ニュースは紙派? インターネット派?
そういえば、私は新居に引っ越してから、新聞を取らなくなりました。ニュースでしたら今やパソコンでも読めますし、電車の中でもタブレットで読むことができます。
そのような状況ですので、最近は『新聞』というものに、あまり触れなくなってしまったのですよね。
これが本……小説や漫画だったら、やはり紙の方が趣があると言いますか、手元に置きたい一心で、書籍で買う事も多いです。
英語の勉強関係の本やプログラム関係の本など、ハウツー本なども、紙で買う事が多いように感じます。
画面と同時に開いて読みたいだとか、何度も読み返す時は目が疲れなくて良いだとか、そういった利点があるのですよね。
しかし、私の場合。新聞に限って言えば、紙で手元に置いておきたくなる事情がありませんでした。
それ所か、紙で読む事がデメリットにもなってしまう事がありまして。
一枚は広げるとかなりの大きさになりますし、電車の中で広げる訳にはいきません。
わりと寝坊がちで朝は忙しい事が多く、どうしても、暇になる行き帰りの電車でタブレットを広げたくなってしまうと。
灰色だったり、見出しが大きいが為に文字そのものが小さかったり。
これは私が近眼だからなのですが、眼鏡を外すと文字が小さくて読めなくなってしまう。かといって、眼鏡を付けると近すぎて目が疲れてしまう。
だから中々、紙の新聞が読めないのです。
すべての『情報』は無料に向かって進んでいる?
ということで、すっかり新聞という媒体から離れてしまった自分ではありますが。そんな時、デジタル版の新聞が今こそ役に立つ時なのでしょうか。……と考えると、やはり私の場合、有料会員登録をしてまで新聞を読みたいかと言われると、そうでもないと。
有料会員登録をしてデジタルの新聞を読む価値は、やはりその『情報』を買うべきかどうか、という一点に尽きると思うのです。
ところが、無料の情報が常時デジタルで流れ続けているとなると、その有料の『情報』に対する価値というものが、分からなくなって来てしまうと。
インターネットが普及していない過去、いち早く最新の情報が入手可能な『新聞』という媒体は何よりも重要だった訳です。貴重な情報を入手できる手段は、主に新聞でした。
ところが、今はそうでもないのです。
先程の例のように、『検索したら同じ記事が無料で読めた』等という事になったら、有料会員登録をしているとガッカリしてしまいますよね。
今や個人もハウツー関係の内容をネットにアップしていますし、ブログやTwitterなどで、情報というものはいち早く人に広まるようになりました。
昔は本を買わなければ何もできなかったものが、今や個人の情報入手能力とは全く関係のない所で手に入るようになってしまった。
これは、時代的にすべての情報が無料に近付いているのだと、そのように考えられるのではないでしょうか。
しかし、こんな話をすると、新聞屋さんは困ってしまいますよね。
『情報』のこれから。
新聞の仕組み自体が悪かった訳ではない。ということは、時代と共に変化していけばそれで良いのだとは思うのですが……問題は、どう変化していくべきなのか、でしょうか。
……うーむ。
私としては、『経済』に特化した新聞や、『スポーツ』に特化した新聞など、それぞれの新聞には個性があって、良いなあと思っています。
そうだとすれば、今までの流れを断ち切って、インターネットに無料で情報を公開してしまうというのも、一つの作戦でしょうか。
いや。むしろ、GoogleやYahoo!などのサーチエンジンこそが、現在新聞に取って代わる手段になってしまったという事なのかもしれませんね。
そういえば、長いことOSを有料で配布してきたマイクロソフトも、時代の流れに乗って、Windows10で初めて、無料アップグレードを可能にしました。……期間限定でしたが。
紙の媒体の『新聞』が有料になるのは、当然紙にはお金が掛かりますので、そのままであるとして。
デジタル版については思い切って無料で公開してしまって、その代わりに情報が溢れ返っている現代で、まとめサイトのようなニュースページを作るというのも、一つの作戦になるのかも……どうでしょう。……微妙かもしれない。
何れにせよ、情報の提供に関してサーチエンジンを超える価値が提供できなければ、有料提供は難しくなって来るかもしれませんね……。
それは、新聞に限った話ではありませんね。
情報は際限なく広まるスピードを早め、個人の資本は『価値』に左右される……良い時代になったのか、悪い時代になったのか。
新聞という考え方が変わって行く日も、そう遠くないのかもしれませんね。
大村 大次郎
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