浮遊する無名作家の浅慮

『興味を持つ』の正体は、『GAP』かもしれない。

『興味を持つ』の正体は、『GAP』かもしれない。



さて、今日は『分かり易い文章を書くための方法』なんていう題材を記事にしようかなあ、と考えていたのですが。
ある日突然、唐突に天から雷が落ち、衝撃的な共通項を発見したと思ったので、こいつを題材にする事に決めました。
…………あ、大体こういう時っていつも未遂に終わるんですけどね。

ということで、『興味が向く』ってなんだろうね?
随分長い事、ずっと考えていた、ひとつのテーマでした。
人は何故、何かに興味を持つのだろう。



 『興味が向く』ものは沢山あるけれど、『興味が向かない』ものも沢山ある。

できれば、人に興味を持ってもらえる人間でありたいし、人に興味を持ってもらえる作品を造りたい。
そんな思いはあれど、作品を作って返って来る返答といえば、これはもうてんでバラバラ。きっかけを掴む事さえできない。

人間性における『興味を持ってもらえる存在』の正体は、『他人に興味を持つ存在』と言い換える事ができ、これはひとつの解答になります。
勿論、毎度変わらず一問多答制の問題にばかり取り組んでいるので、これだけが正解ではありませんが。

ところが、まあこれが何を作るにせよ、作品というのは常に受動態なんですよね。

そうすると、この『自らが他人に興味を持つことで、興味を持たれる』という関係性を作ることができない。
だから、同じ一問多答制の問題だったとしても、『作品を造る』という行為に対しての、この解答は『NG』でした。

すると、どうでしょう。巷に溢れ返る様々な作品に対して、『興味を持たれる』事の共通項を括ることが、途端に難しくなってしまった。

勿論、炎上戦略はあるかもしれません。作品だって何かを強烈に批判して、その批判に対する『賛成派』と『反対派』を作らせる事で、戦争を激化させる。その情報は瞬く間に広がり、話題を呼ぶでしょう。

でもね、これって『過半数を獲得できない』っていう問題が常に立ちはだかるんですよ。
論争を激化させる戦略は、最終的に消費者側は無益で終わる事が多いので。名前は広がるかもしれないけれど、疲れると終わってしまうんですよね。

だから、有益な情報に理路整然とした痛烈な批判を『混ぜる』ってやり方。

それが通用する世界も多くあるのだと思うけれど、私はあまり好きません。
作品の世界では、それは『話題の問題作』にはなるかもしれませんが、『ロングセラー』にはならないと思うので。

ということで、炎上戦略も個人的に『NG』となりました。

じゃあ、それ以外で『興味を持つ・持たない』を分けている要素って何だろうね?



 『ギャップ』は、『驚き』を誘発する。

さて、『興味を持つ』『関心を持つ』といった行動の起点になるのは、いつだって感情の変化が手前にあります。
「これは悲しいなあ」と思えば、それが『興味を持つ』といった行動で現れる。「これは許せない!」…………は、上記の話ですね。

ということは、『興味を持たれる』為には、最初に発見された――どんな作品・商品であったとしても、多くの場合は文字列――に対して、「おや?」と思われるような要素を作らなければならない。

これが私なりの、一つの解答でした。

でも、ここまでの理解じゃモノは作れない、という結論に達しました。

この、「感情を動かす」という定義が、フワッとしているとできない。じゃあ、どんな文字列なら人は反応するんでしょうか? 例えば、同情に訴え掛ける? それを、どうやって?
できれば、ポジティブな感情を誘発したいんですよね。それは周囲に『笑い』を呼べるかもしれないし、作品であれば楽しいモノに、商品であれば行動的になれるモノに成長する。

そこで、タイトルに戻るのですが――……『GAP』です。いや、服のメーカーの事ではなくてですね。

例えば、物語にとって有効な登場人物を簡単に作る方法は、『相反する性格の登場人物を二人用意して、物語中に目的を与えること』でした。
目的を与えられた二人の登場人物が、対立するか協力して問題を解決していく流れは、ドラマにし易い。
過去にもそんな記事を書いた事があります。


これも、一つの『GAP』です。

例えば、引き込まれる物語を簡単に作る方法は、『ゴールに辿り着くまでの壁を高くすること』です。これによって登場人物はより奮い立ち、より強い意思を持って行動しなければ、問題を解決することができなくなる。
これも、『GAP』。

登場人物に個性を持たせる簡単な方法は、『外見と中身に相違を持たせること』です。

『ぶっきらぼうな人が、話してみたら意外と優しかった』
『呑気そうに見える人が、実は策略家でクールだった』

なんていうのは、今も昔も通用するストーリー界の黄金戦略ですよね。
これも、『GAP』。

『GAP』は驚きを誘発します。「えっ?」と思わせる事によって、一気に作品と消費者の距離を近くする効果があります。

ならば。

作品や商品を作る上での、『タイトル』や『説明文』。一番最初に消費者が目にするこの部分にこそ『GAP』を持たせなければ、消費者の興味を引けないのではないか?
逆に言えば、それが出来ている作品こそ、「これが見たい!」「これを体験したい!」という作品への期待値に繋がり、作品全体の評価も上がるのではないか?


そうか…………『興味を持つ』事の正体は、『GAP』かもしれない。
当たり前ですか? いやー、すいません。言葉にしないと居ても立ってもいられない性格なんですよ。


はい、こんな流れでこの解答を一つ、思い付きました。
早速、これが成立している作品を作ろうと思います。よーしプロット考えなきゃ…………!!





その前に今の作品の続きを、さっさと完成させなきゃ…………。






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