浮遊する無名作家の浅慮

もっと砕いた小説の書き方④ 物語を作ろう!

もっと砕いた小説の書き方④ 物語を作ろう!



さて、もっと砕いたシリーズも最後のパートに行きたいと思います。
テーマがあって、登場人物があって、シーンがある。後は、このシーンを連続した一つのまとまりにすれば、それが話になると言うわけです。
登場人物たちが乗り越えたい障害もあって、それをクリアするまでが一つの物語になっていれば、ばっちりですね!

というわけで、一通り見てきた訳なのですが。中々、そう上手くは行かないこともあります。
ここでは、そんな時にどうやって乗り越えていくのかを見ていきましょう。


 つなぎのシーンが思い付かない!

どんな事があって問題を乗り越えるのか、そこまでは考える事が出来ていたとして。果たして冒頭のシーンをどこからにして、そこからどうやって解決していけば良いのか?
それが思い付かない事も多々あります。
適当に書いてしまえば勢いで書けてしまう事もありますが、やっぱりここはきちんと考えて、先へと進めたいですよね。

つなぎのシーンを作るきっかけは、基本的にはあるシーンとあるシーンの間を埋めたい! という想いからです。
そこで『つなぎ』扱いになってしまうのですが……今現在はつなぎだと思っているシーンも、きちんとシーンとして考えてあげると、つなぎでは無くなる事が多いです。
(それでもつなぎになってしまう場合、他のシーンに混ぜる事ができちゃうものが殆どだったりします)
シーンとして考えるということは、登場人物が何かを考えて、何かを行動して、変化が起こる、という事ですよね。
そんな事を中心に考えてみると、何か新しい発見があるかもしれませんね。

物語を作る上でのコツは、登場人物ごとの『思考』→『行動』→『結果』の三つのプロセスを分けて考える事です。
シーンを作ることも、テーマを決める事も、この三つのプロセスを分かり易く区切る為に用意しているに過ぎません。
起承転結も一つのヒントですが、そもそもの基礎には当たり前のようにこのプロセスがあること、覚えておきたいですね!

 シーンの『合体』ってアリ?

プロットとにらめっこを続けていると、ある日何かのシーンと何かのシーンが合体して、一つになってしまうことも沢山あります。
その方が密度が高くて面白いと思えば合体させますし、合体させる事で煩雑になってしまうと感じた場合、密度の薄い二つのシーンを濃くする為に、伏線を混ぜたりする事もあります。

そうやって、それぞれのシーンが大体均等な密度、均等なテンポになるように調整していくと、物語にリズムが生まれます。
まずは、そこを意識してやってみると上手く行くのではないかと思います。
同時に、そこまでプロットが完成していれば、後は根気さえあれば、物語を完成に導く事が出来ます。
それもまた、大きいですよね。


 どうしても、話がうまくまとまらない時は

テーマもOK。登場人物も際立っているはず。見せたいシーンも決まっている。でも、話が完成しない。そんな時に見詰め直すべきなのは、まず第一に『自分が何をしたいのか、簡潔に説明出来るか?』という部分です。
これだけの情報が決まっていても話の全体像が見えて来ない時は、『見せたい事が沢山ありすぎて、すっきりまとめられていない』場合がかなり多いです。
やりたい事多過ぎ病。ですね。

どうしても一つの話の中でやりたい事なのか。今やろうとしているそれは、メインのテーマでやろうとしている事を邪魔したりしないか。
もしくは、メインのテーマが決まっていないのだとすれば、どれをメインのテーマとして添えるのか。
この辺りの部分について一度、見直してみましょう。
削ってみると、案外すっきり面白くなったりするものですよ。



難しい話は『物語構造』パートでやっているので、より細かい話が見たい方はそちらも一読頂けると、筆者が喜びます。
まあ何にしても、筆を取ること。まずはそこからですよね。

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