「ヒットコンテンツには『仕掛け』がある」
著者:瀧本哲史
『バカは市場で生き残れない』『資本主義社会の攻略法』など、何やらすごい言葉がバンバン使われる帯。恵比寿の駅ビルの本屋さんにたまたま行く機会があり、本屋でも見るか、と歩いていたら、ビジネス書コーナーに平積みで置かれておりました。
率直な感想を申し上げますと、帯の言葉が強すぎて読む気はしてませんでした。
こういう「バカこそ読め」という客の引き方はビジネス書ではよく見掛けますが、あんまり好きじゃないんですよね。
中身が無いものが多かったから、なのかもしれない。
とはいえ、帯でスルーしていたら良い本なんて見つかりません、ということでパラ見。
中身もそんな感じだったらスルーしようかな……と思っていたら、全く違いました。ので、読んでみようかなと。
ここだけの話ですが、本選びでは、タイトルや帯がキライだなー、と思うものほど中身が面白かったりするのはよくあることだったり。いや、ただのパラドックスなのでお気になさらず。
私としては、一番上の言葉の方が(これはこの本の冒頭にて語られる言葉なのですが)興味を惹いたので、ここではこちらのワードをタイトルに持って来ようと思います。
中身はとても内容の濃いもので、予想を上回る面白さでした。
戦略、と言われると漠然としていてピンと来ない所もありますが、ここで言う戦略とは
ビジネス・法人のあり方、会社としての経営戦略に絡むものから、商品をヒットさせる為に必要なことや、個人としてのコモディティ化を防ぐ為に必要なあらゆる戦略、をテーマとして扱っています。
なので、とても広いです。
簡潔に言えば、この資本主義社会で、しかも機械化が進み、単純な作業に当てる雇用は減る一方で、どのように人が生きて行く戦略を立てれば良いのか、という事が書いてあります。
ここがすごい。文字から溢れ出る著者の勉学の深さと言うのか、そういうものを垣間見る事が出来る瞬間ですよね。
この2016年、自信を持っておすすめしたいビジネス書の一冊です。
2016年2月現在、まだkindle化はされておりませんが
こういう文字だけで読める本こそ、kindle化して欲しいな、なんて思います。
満足度:A(89%)★★★★☆
※評価は一読者としての私的な見解として、レビューに価値を持たせる為に付加しています。作品の面白さは人によって差が出る事、何卒ご了承ください。
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