浮遊する無名作家の浅慮

おすすめするための漫画れびゅー:『政宗くんのリベンジ』(ラブコメ)★★★★☆

政宗くんのリベンジ: 1 (REXコミックス)
一迅社 (2014-03-14)
売り上げランキング: 173

「ただし イケメンに限ると 神は言った」

作者:竹岡葉月
漫画:Tiv

今回はComicRexからのレビューです。

えーと、その昔、ぽちゃで甘ったれな一人の男の子がおりまして、その名を真壁政宗と言いました。ある時、彼は安達垣愛姫という女の子に告白するのですが、『豚足』等という不名誉なあだ名を付けられ、振られてしまいます。
その一言でスイッチの入った政宗くんは、安達垣愛姫に復讐するべく、ダイエットして身体を鍛え、『自分に惚れさせた上で捨てる』という作戦……通称『デッド・オア・ラブ作戦』を実行するのでした。
という、おはなし。

主人公は基本的にナルシストで俺スゲー系なのですが、豚足として過ごした過去の経験のせいで妙に引き気味な所があり、なんとも絶妙な心地良いバランスに仕上がっています。そんな政宗くんの反応が面白く、物語にリズムを与えているんじゃないかなあ、なんて思ったり。
ヒロインの安達垣さんはその絶望的なあだ名のセンス以外はわりとフツーのツンデレ系でした。

主人公がヒロインに告白して振られてもう一度やり直す! なんてベタベタなラブコメの王道なんだ! なんて思いますが、これらの要素がうまーく相互干渉して、ただのラブコメではない恋愛ゲーム的な雰囲気を産んでいるのですね。
復讐が目的になっているせいで、政宗くんもかなり容赦なく安達垣さんに迫りまくります。……でもそこに愛はない、という。
外面が良くて内側でほくそ笑む主人公。……全然王道じゃないですね。

話が進むにつれて、わりと皆が望む、ラブコメの王道展開に発展していきます。
導入で引き込んで、王道の展開に進んで行くのは歯切れが良く、思わずニヤリとしてしまう事請け合いです。
作風もかなりポップなので、入りやすいのも好印象。
恋愛ものでよくあるドロドロな感じも殆どしないですし!
なんとして王道かは、人によって差が出る所ではありますけどね。

特に理由もなく、なんかモテモテになるラブコメを最近はよく見るので、主人公の努力に好感が持てたのは良かったです。……動機はアレですが。
総合的にまとまりが良くて楽しめる、代わりに強く尖っている部分もない優等生。
安心して読める所に技量を感じます。

満足度:A(80%)★★★★☆

※評価は一読者としての私的な見解として、レビューに価値を持たせる為に付加しています。作品の面白さは人によって差が出る事、何卒ご了承ください。

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