浮遊する無名作家の浅慮

おすすめするための漫画れびゅー:『トモダチゲーム』(トリック・ゲーム)★★★☆☆

トモダチゲーム(1) (週刊少年マガジンコミックス)
講談社 (2014-04-09)
売り上げランキング: 11,590

「友達を疑わないこと……それだけが唯一『トモダチゲーム』をクリアする方法だよ」

原作:山口ミコト
漫画:佐藤友生

『Helck』に続いて、今日はもう一作品。少年マガジンからのレビューです。
しかし、ネタバレを含まず、しかし漫画の紹介はして、興味を持てそうな内容にする。……いやー、難しい。
レビューがうまい人ってすごいなあ、と思います。
これも文章の訓練だなあ、と思いつつ。

この漫画は、ある時五人の学生グループが知らない場所に拉致監禁され、得体の知れないゲームをさせる、というもの。五人のうち誰かが借金を背負っていて、グループはそれを返済する為にトモダチゲームに挑むが……というものです。

……と、あらすじだけを読んでいると、某嘘吐きゲームのなんたらを思い出しますが……この漫画の良いところは、ゲームに参加しているメンバー全員が『友達グループ』だという部分にあります。
友達だからこそ出来る駆け引き、裏切り……そんなものがメインになっているからか、心理戦なのに感情的な描写が多く、登場人物も若くて甘い人間ばかり。
そんな中、主人公だけは……と、ここから先は作品を確かめて頂きたいところです。

ゲーム開始時から終盤までに、必ずゲームをひっくり返す為のワードが仕込まれていて、しかし読んでいる内はそれに気付かない。というのも、よく考えられているからこそ出来る。作り込まれているなあ、と感じさせます。

話はどんどん複雑になって行きますが、しかし面白味を増しています。マンネリ化も多く、失速し易いこのジャンルで読めば読むほど面白くなって行くのはこの作品の長所だと感じます。

ただ、この手の『考える作品』は読者の好き嫌いに差が出やすいという側面も……読んでいる内に「面倒だなあ」と思ってしまったら、そこで手が止まってしまうんですよね。
レベルはとても高いと思うのですが……どうなるでしょう。

筆者は、原作者様の他作品も読んでみたいなあと思いました。


満足度:B(76%)★★★☆☆

※評価は一読者としての私的な見解として、レビューに価値を持たせる為に付加しています。作品の面白さは人によって差が出る事、何卒ご了承ください。


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