浮遊する無名作家の浅慮

【小説の書き方】『疾走感』の正体

【小説の書き方】『疾走感』の正体



こんにちは。

前回までで一応、初心者向けとして送るべき内容は終わってしまった訳なのですが、ぶっちゃけどの辺が初心者向けだったのか、よく分からない事になってしまいましたね。
一体何向けなんだ……。上級者向けではないし……。

今回は『疾走感の正体』という内容で記事を書きたいと思います。



 『疾走感』ってなんだ?

疾走感、欲しいですよね。見ている側が息も付かせぬ展開! 物語が走り出したとも言われるこの現象。書き手側にとっても、この段階になると自然とペースが上がっていくものです。

じゃあ、疾走感って何だろう。思わず集中してしまう瞬間って、どういう部分に眠っているんだろうか。
という、おはなし。

一概に『疾走感』とは言いますが、これは一体何が疾走しているんだろう。改めて考えてみると、なんだかおかしな話です。
文章が疾走する。そんな馬鹿な。でも本を読んでいると、すらすら読める部分と、読むのが億劫になっていく部分というものは、自然と現れて来るものです。
先へ先へ追い掛けて行きたくなる。そんな物語を書きたいですね。

よく勘違いされるのは、激しいアクションを起こせば疾走感のあるシーンが表現できると思うことです。
例えば、敵役を爽快にボコ殴りにするとか。
安直ですが、まあ表現の部分を捻ってもやる事は同じなので、これでいきましょう。




 疾走感のあるシーン?

では、次の簡単なプロットとも呼べないモノを二つ、見てみてください。

■ケースA
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○ヒロインがさらわれる
・主人公の前に魔王が現れる。「ハッハッハ! ヒロインはいただいた!」

○助けに行こう!
・ヒロインがさらわれたので、助けに行かないとなあ

○魔王の城へ
・魔王の城に到着。敵をバッタバッタ薙ぎ倒す主人公。

○魔王討伐
・ま、待て! 話せば分かる!
・遠慮無くボコ殴りにする主人公

○無事にヒロインが助かりました
・めでたしめでたし

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■ケースB
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○ヒロインがさらわれる
・主人公の前に魔王が現れる。「3日後に人類代表としてこの娘を処刑する……!」

○助けに行こう!
・処刑なんて許しちゃいけない! 仲間と結託して、ヒロインを助けに行こう

○魔王の城へ
・魔王の城に到着。敵をバッタバッタ薙ぎ倒す主人公。

○魔王討伐
・ま、待て! 話せば分かる!
・遠慮無くボコ殴りにする主人公

○無事にヒロインが助かりました
・めでたしめでたし

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文章が無いので想像になってしまいますが、どちらが疾走する物語になりそうでしょうか。
多くの素直な方は、Bだと答えてくれると思います。え? 違いが分からない? ……ごめんなさい。
逆にAは、遠慮無く魔王をボコ殴りにする主人公が、何だか残酷にさえ見えてきますね。

でも、Bはそうならない。それは、主人公に強い使命、『行動意志』が存在するからです。

実は、疾走感のあるシーンの連続というものは、登場人物それぞれが強い意志を持って行動している時に起こるものだったのです。
物語がクライマックスに近付く程、若しくは予想もし得ないハプニングが到来することで、登場人物達は各々に与えられた使命を果たしに向かいます。

その理由をなるべく詳細に与えてあげることで、登場人物の動きに『疾走感』が生まれます。

読み手は登場人物を第三者の視点から眺めるように見ていますので、登場人物の見ているものを、自然と追い掛ける傾向にあります。登場人物の動機が弱ければ、いくら激しいアクションが行われていても、「ふーん」となってしまう事が多いです。

段々と、コツが掴めて来たでしょうか。
表面的な内容ではなく中身をいじってあげる事で、物語の様子が変化していくのですね。


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