そろそろ、筆を持ったは良いけれど、物語が作れない! という現象からは、脱却出来そうな気がして来ませんか?
……え? 来ない? すいません、説明下手で……
箱書き、という手法のこと
物語を作る手段として、『箱書き』という手法があります。言葉については皆さんご存知だと思いますが、実際に書こうとした時、何を根拠にシーンを分けて良いのか分からないという方が多いようです。
そろそろ、以前までに考えた内容を『箱書き』の箱として使う事ができそうですね。
では、もう一度見てみましょう。
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○主人公とヒロインが出会う
○主人公がヒロインを好きになる
○主人公とヒロインの仲が友達以上恋人未満までに成長する
○主人公がヒロインの病気について理解する
1.一体どのような出来事があって、ヒロインの病気を理解する事になるのだろう?
2.主人公は何を考えて、どうして出来事に関わるのだろう?
3.それに対してヒロインからは、どのような感情が生まれてくるのだろう?
○告白のシーン
・A君が、Bさんに告白をする。
・でも、BさんはA君の告白に答えられません。
・その反応を分かっているA君も、答えられる事はないということを理解していました。
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自分なりの解答を見付ける事ができましたか?
ぱっと思い付いた内容で、書いてみました。
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○主人公とヒロインが出会う
○主人公がヒロインを好きになる
○主人公とヒロインの仲が友達以上恋人未満までに成長する
○主人公がヒロインの病気について理解する
1.A君はBさんが病院で入院しているという事を、学校で知りました。
2.何も知らされていなかったA君は、Bさんの居る病院へと走ります。
3.何も伝えていなかったBさんは、A君が病院に現れた事で、驚きを隠せませんでした。
○告白のシーン
・A君が、Bさんに告白をする。
・でも、BさんはA君の告白に答えられません。
・その反応を分かっているA君も、答えられる事はないということを理解していました。
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過去を想定して、一つ手前のシーンを考えよう
なるほど、学校で知らされて、病院へと走る訳ですね。という事は、A君は病院でベッドに座っているBさんに向かって、告白をしそうですね。
また、『友達以上恋人未満』であるA君が『病気について理解する』までの間には、時間が空いていそうだ、という事も分かります。
中々彼女に会えずに不安になるシーンが一つ、この間に入って来そうです。
ある一つのシーンにおける『行動』は、『状況』に変化を与え、次のシーンへと繋がる『結果』を生み出しました。
話を書くことに慣れると無意識的に行うようになるこれこそが、シーンに前後関係を与え、物語を完結させるに足る根拠に成り得ます。
思い付きが優秀だと、たまたまこれが出来る事があります。それがまた、書き手に混乱を来たします。
一度は物語が書けた! と思っても、次の題材ではさっぱりプロットが書けなくなる事が本当によくあるんです。
だからこそ、この『物語構造を分解して考える』という能力について、言葉で認識する事の重要性を頭に入れておいてください。
途中から甲さんどこ行ったん?
甲さんは、小説書きの修行に出ました。くどいようですが、ある『状況』における、登場人物の『目的』と『行動』、そしてそれに伴う『結果』です。
これがセットで、ワンシーン。一つのシーンを作ったら、その過去を追い掛けて必要なシーンを炙り出して行きましょう。
商業作品の分解もしてみると、なるほど、と思わせる内容が沢山あります。
『物語構造の分解』編については、ひとまずこれで終わりにしたいと思います。
続けて、『物語構造の構築』編に続きます。
A君とBさんの物語は、まだ始まったばかり。どんどん新要素を付加していって、面白い話にしていけたらいいですね。
それでは!
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