浮遊する無名作家の浅慮

物語構造の分解① さあ、小説を書きはじめよう!

国際線出発


こんにちは。

さて、唐突ですがこのブログは、筆者が研究した小説の書き方についてのまとめを公開する事を第一目標に考えておりました。
せっかく小説の書き方を研究するブログなので、ちょっとそれらしい内容を書いていきたいなと思います。

・物語をまだ一度も書いたことがない、でもそれでも書いてみたい!
・趣味で書き始めると、途中で飽きてしまう
・小説の書き方、脚本の作り方、起承転結、どんでん返し。ハウツー本を読んでも、現実には話が完成しない

……という方の為に、分かる範囲で情報提供させて頂ければと思い、こんなものを書きました。
なので、大変初心者向けな内容となっております。
ここの情報を通じて、お話に興味を持つ人が増えたら嬉しいなあ、と内心では思いつつ。

勿論、この創作手順が100%正解ということはありません。
あくまで、ひとつの実験レポートくらいの気持ちで読んで頂ければ幸いです。


それじゃあいってみよう!


 ……で、小説の書き方って何よ、というお話。

さて、記念すべきファーストテーマは、『物語構造の分解』です。
突然、『物語構造の分解』と言われても、何のことやらさっぱり分かりませんよね。
ここで言う『物語構造』とは、登場人物や舞台設定よりも上に立つ、小説等では中心の存在。ストーリーの内側を明らかにして、小説ではない別の形で持っておく設計図のことです。

こんな話面白かったなあ。でもいざ自分で書いてみると、中々思うような内容にならない……そんな時、既存の物語が分解・分析できるようになっていると、色々な問題を解決する為の足掛かりとなります。
人に言われて半信半疑、とりあえずやってみた私ですが、これが意外と現在における物語の作り方に、大きな影響を及ぼしています。

勉強って大事ね。



でも、お話を分解ってどうやるんだろう? 分解って何?
……どうやって、物語を分解するんだろう。

ここでひとつ、ヒントを。あるひとつの物語は、異なるシーンの連続である場合が殆どです(例外はあります)。
小説などではよくありますが、ひとつのお話が何の区切りもなく、だらだらと延々最後まで語られる事って、殆ど無いですよね。
大体、『第○章』のような形で分けられていますし、その『第○章』ひとつ取っても、『1』『2』などと区切られている場合が多いです。

実はこれ、小説の中には沢山の『シーン』があって、それをきっかけに区切っているんですよ。

でも、よく考えてみると『シーン』って、一体何なんだろう?
どこからどこまでが1シーンなんだろう?

無意識の内に、頭の中にあるものですが……まずは、意識してこれを考えてみましょうか。



 じゃあ、シーンってなんだ?

ドラマじゃないものはさておいて、ここではドラマにおけるシーンについて考えていきたいと思います。
ドラマのシーン構成を考えるためには、ドラマってなんだ? から始めないといけないのですが。

ドラマって何だろう。ドラマというのは、ある『障害』の存在を、登場人物が『行動』『目的』によって乗り越えて行く(あるいは転ぶ)までの過程を描いたものです。
ヒューマンドラマ、なんてよく言いますが、あれは人間として直面する何らかの問題を描いているからこそ、ヒューマンドラマなんですよね。

そして、その『シーン』の区切りってどう置けばいい、という話なのですが。
この、『行動』という所がポイントで……物語でも現実でもそうですが、私達が現実に何らかの行動を起こしていたとして、それが未来永劫同じ事ってまず無い、というところで。

まあ人生における問題の場合って、何かを試してみたら駄目で、何かを試してみたら上手く行って、事が運んだらまたステージが変わって、別の問題に直面して。
そんな風に、問題は大きなものから小さなものまで分解されて細かくなって行くし、それにおける解決の仕方やアクションの回数って、結構バラバラですよね。

でも、何らかの状況で私達は何かを考えて、アクションを起こします。

この、『行動』『目的』から、それに伴う『結果』までの小さな単位。それを『シーン』だと捉えると、物語がすっきりとまとまって行くので。
一度、そんなイメージで考えて頂ければな、と思います。

例えば、読んでいたり見ていて辛くなるシーンって、登場人物の起こした行動と気持ちの部分に矛盾があったり、嘘があったりするのを無理してまとめている部分だったりします。
この『シーン』の考え方を持っていると、難解に思えていた物語のプロットに光が差し込みますよ。



 現実の世界から時間を縮めよう

物語は現実時間とは違い、そうれ、と内容が凝縮されます。本来はこんなに短時間で色々経験出来ないだろうと思える事が、絶え間なく劇的に変化していく。
その理由は、現実時間のように流して行くとだれてしまうからなんですね。

ある一つのシーンの中に、見せたい内容が極端に少ない部分。それこそが物語がだれる原因となり、物語のテンポを失わせます。
これもまた、シーンの区切りをしっかりしておくことで、「行動を起こす程の内容が詰まっていない」だとか、そんな解決の取っ掛かりを得る事ができます。

これが、物語に対する理解の第一歩だと思っています。

それまでは漠然と物語を書いては消し、書いては消し……の繰り返しでした。そうすると、思い描いたような話がうまく書けなくて、途中で断念してしまう。
せっかく面白い話を思い付いたと思ったのに、完結なんて夢のまた夢です。

イラストレーターが白紙にアタリを付けるように、物語構造もある程度の事前準備というか、そういうようなものが必要なんだなあ、と。
今では特に、そう感じさせられます。




次回からは、実践編に移ります。
当分は『物語構造の分解』というテーマを掲げ、あるひとつの物語が構造化していくまでのノウハウを提供していきたいと思います。
「こうあるべき」のような感情的な意見はさておいて、疑問と検証と結果という形で、誰にでも分かる内容を目指します。

飽きずに読めるようであれば、是非最後まで読んでみてくださいね。




→ 次の記事
物語構造の分解② 何故、その話は先に進まないのか

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